九転十起女和花の気まぐれお仕事日記

前ブログ「九転び十起き」から引き続き、独身アラフィフ非正規社員の仕事にまつわるお話を中心に綴っていきます

工場で働くと言うこと

今日で2月も終わり。
特に何の予定もなかったけど、あっという間だったなぁ💨

私は、ほぼずっと工場で働いています。
工場と言うとどんなイメージがありますか??
「ガールズちゃんねる」によると、工場って底辺の仕事らしいけど(笑)、色んな工場を渡り歩いて、確かに底辺感満載の所もあったけど、ピンからキリと言う感じですね。
優秀な社員の多い工場もありますし、荒んだ感じの工場もあったし。
人と会社の環境は、割と比例している気がします。

それに、底辺だ何だと言いながら、今私たちが生活で関わっているもののほとんどが、工場で作られている訳です。
そして多少なりとも、そこで働いていることに誇りを持っている社員たちもいるのです。
なので、底辺だとひとくくりにしないで欲しいです。
まぁそんなこと、多くの人が分かっていると思いますが。

私自身は誇りに持ったことはないけど、工場ならではの良さはあると思います。
まずは、完成品を直に見られるし、それらがどのような工程で出来ているのかを知ることが出来ること。

昔から、テレビで工場の製造工程を見るのが物凄く好きで、ワクワクしました。おひとり様には少しハードルが高いけど、工場見学に行きたいです。あと、面接で工場見学が出来る事があるのですが、働くかどうかは別として、それも割と面白かったな。

実際それらを作る作業は大変だと思うのですが、社員さんたちが一生懸命作ったものが世の中に出る、と言うのは、素晴らしいことだと思いますし、誇りにしてもいいと思うのです。

今、そのような工程をAI化すると言う話もありますが、確かにそうしていい工程はあるでしょう。
でも、人間の目や手、感覚が必要な工程も多いのも事実です。
工場の現状を知らない人たちは、簡単にAI化と言うけれど、そんな簡単な業務ではないのです。
実際に働いていて思うのですが、現場を知らない人に限って、本当に「アンタ本気でそう言っているの?」と言うような事を平気で言います。

例えば、効率化を図るため、何はともあれスピード重視で、かつ品質は良いものを、なんて言いますが、スピード重視になると、どうしても品質は落ちてしまいます。
逆に品質を保つのなら、ある程度の時間をかけなくてはいけない場合もあります。
それは、実際に働いている社員だから分かる事なのです。

それを、何も分からない偉い人や外部の人に「それ位簡単に出来るでしょう?」なんて言われたくありません。
もし、多少なりとも現場を知っている人であれば、こちらの気持ちも汲んでくれると思うのです(残念ながら、そうでない場合もあるけど)。
そんな時、「ならアンタが1から10まで全部やってみれば」と言いたくなります。

このような事は、工場ではかなりあります。
特に、上司が現場を知らない人だったりすると、そのような事が日常茶飯事です。

今、私の職場の上司に当たるリーダーがまさにそのタイプで、悪い人ではないのですが、現場をよく知らないため(以前はシステム開発の部署で働いていた)、トンチンカンな言動をしたり、作業をしたりするのです。
私自身は、あまり被害に遭うことはないのですが、社員のお姉さんたちはいつも振り回されています。
前のリーダーが、とにかく仕事が出来る方だったので、気の毒だとは思うのですが、もう少し何とかならないかな、と思います。

逆に、上司が現場を理解していると、こちらの現状を分かってくれているので、決して無理強いはしないですね。その上で、何とかして欲しいと言うので、こちらも出来る範囲で作業を進捗することが出来ますし、あとはフォローしてくれるなり、向こうがちゃんと進めてくれます。
これまで働いてきた会社でも、そのような上司の下だと、助かりました。
でも、そのような上司は、残念ながら少数派ですが。

私は昭和の末期に社会人として働き始めましたが、当時はハラスメント行為は当たり前で、職場で喫煙も当たり前の時代でした。
でも、人の情けはそれなりに残っていたような気がします。
今のように、社員を使い捨ての駒のような扱いはせず、家族のように大切にしてくれた気がします。
あと、今で言う発達障害的な人でも、社員として働くことが出来ました。

工場では、発達障害者が多く働いています。
彼らは、一定の仕事であれば黙々と丁寧に作業をしてくれます。
ただ、それに特化した作業しか出来ないため、どうしても周りに負担が掛かってしまいます。
それでも、昔はそれも含めて受け入れられていたような気がします。

ところが今は、彼らのような社員は正社員として働く事に対してハードルがかなり高くなっているようです。
今の人たちは、彼らによる負担を迷惑だと感じてしまい、酷くなると存在を切り捨ててしまいます。
これは、発達障害者に限らず、健常者の要領の悪い社員に対しても、そうです。
皆自分の事だけで精一杯、と言う事も言えますが、ほとんどが自分以外に関心がない人が増えているのかな。

私を含めて、工場で働く人間には、そんな「人に関心がない」人が多い気がします。それ故にコミュ障の巣窟になっている、とも。
実際に働いたことはないのですが、夜勤の工場ではそれが顕著らしいですね。

それとは対照的に、いわゆる「噂好きのオバさん」タイプの社員が多いのも特徴です。
特に女性の多い工場では、必ずと言っていいほど、この手のボス的存在の人がいます。

このタイプに捕まったり、目につけられると、かなり厄介です。
私はそんなタイプが苦手なのですが、何故か不思議と嫌われることは少なく、どちらかというと可愛がられる事が多いんですよね(謎だ)。

このタイプでも、仕事がテキパキ出来る「口も手も動く」人と、「口しか動かない」人に分かれます。
後者は本当に迷惑。
さっき、発達障害者のフォローの話が出ましたが、彼らのフォローはやむを得ない場合が多いですが、この手の口しか動かさない人の場合、本当に最悪以外のものしかありません。本人に自覚がないのも困りもの。
だって、仕事のフォローはしなくちゃならないし、話もある程度合わさないと機嫌が悪くなるし。
ろくに仕事の出来ない、口先だらけのオバさんが1番苦手だし、この手の人とは働きたくないですね。

工場の作業では、黙々と作業を進める所と、ある程度雑談が許される所と両方あります。
基本、作業は黙々と行うものだと思うのですが、特に単純作業を長時間行っていると、単調で眠気を伴う場合も多々あるので、そのような作業の時には多少の雑談はOKだったりします。

私は基本、黙々と作業がしたいし、人に話し掛けられると仕事が疎かになる傾向があるので、めったに雑談はしません。
それでも、雑用や集中力を伴わない作業の時は、ごくたまに雑談する事もあります。

今は違うけど、5人程のグループで作業をしていた時があって、大体2人が中心になって喋って、あとは相槌を打ったりしながら作業をしていました。
1人はとても器用に、作業の手を止めることなく喋っていましたが、もう1人は、明らかに作業の手が疎かになっていて、お喋りに夢中です。
そのフォローを残り3人で作業していました。
確かに不満だったけど、個人的にはお喋りの相手をするくらいなら、仕事のフォローをしなから相槌を打っている方がマシだわ、と思いながら作業をしていました。多分他の2人も同じだったと思います。

何かこう書いていると、工場って底辺だと言われても無理ないのかも…と感じ始めてしまいました。
確かに個性的な人間の宝庫です。
特に最近は、派遣やパートなど非正規雇用がかなり増えています。
「誰でも出来る」と思われがちな工場の仕事ではありますが、決してそうではありません。

確かに頭を使うことはそんなにないかもしれませんが、それなりの腕や技が必要ではあります。
それは地道に作業を続けていくうちに身につくもので、熟練とまでは行きませんが、要領と言うかコツを掴んでくるのです。
そんな時、地味に嬉しいものです。
日常生活では決して役には立たないかもしれないけど、1つの技を会得した達成感のようなものを覚えます。
これも工場で働いて得た良さの1つですね。

結局、工場で働く事が向いているのでしょう。と言うか、今の自分は、工場以外で働く事は出来ないだろうなと。
接客業や介護などは絶対無理だし、専門的な分野ではまず働く事が難しい。

工場で働くことは、特に女性には敬遠されていますが、私のように工場でないと働けないと言う人も多いのでは。
それは底辺だからと言うのではなく、手先や目先の作業だったり、黙々とルーティンをこなす作業が苦にならず、人相手ではなく、物相手だとむしろホッと出来ると言うか。
人間関係はピンキリですが、工場ってこんなもんだと受け入ることが出来れば、多少のイザコザ位では動じなくなってきます。
私も随分鍛えられました。

たまに工場で働くと性格がキツくなるとか言われますが、そうでないと工場で働けないからだと思われます。特に女性に多いかな。
気の優しい人には向いてないかも。
あと、体力勝負の部門もあるので、体力のない人も難しいかな。

それに、体の痛みは避けて通れません。特に腰痛持ちの人が多いです。
私もこれまでの工場勤務の蓄積が、見事に体に現れています。
それでも、体をうまく使ったり、コツを掴めば、何とかやっていけるものです。
30代の頃は、工場勤務の後にジムでトレーニングしたりしてましたが、今ではとてもあり得ません。そんな元気があるなら、ゆっくり休養したいと思います。

いつまで働けるかは分かりませんが、体の動くうちは、工場で働き続けたいです。
例え底辺であろうが、働ける場所があって、自分を必要とされているのなら、しがみつくつもりです。
そして、他の工場勤務の皆さん、一緒に頑張って行きましょう💪