九転十起女和花の気まぐれお仕事日記

前ブログ「九転び十起き」から引き続き、独身アラフィフ非正規社員の仕事にまつわるお話を中心に綴っていきます

人手不足

少子化の影響で、労働人口の減少なのか、特に今年に入ってから、あちこちの業種で「人手不足」と言うニュースをよく拝見するようになりました。

聞いただけで、物流業、介護業、保育士、教師、警察官、消防士、ホテル業界、そして今日は自動車整備士も不足していると言う記事を目にしました。

これまでは、伝統産業に携わる業務などで後継者不足と言われている以外は、そんなに深刻な人手不足は見受けられなかった気がします。

ところが、令和に入ったあたりからか、コロナで生活が大きく変わってからか、一気に人手不足が大きく言われるようになっている気がします。

不足と言われる企業の共通点としては、物流や介護、警察官や消防士は、24時間365日常に稼働している事。そして介護、保育士、教師、ホテル業は人を相手にする仕事と言う事。そしてどれも激務であると言う事。

つまり、企業自体に休みがなく、人を相手にする事の多い企業で人手不足が顕著なのかな、という気がします。

特に介護は、高齢者が増えている影響で、相当深刻な状況のようですね。我が家もケアマネさんのお世話になっていますが、前までは月に1度訪問されていましたが、今は3ヶ月に1度になりました。もちろん、何かあった時には対応してくれるのですが、家族だけで介助出来る世帯は、後回しになっているのが現状だな、と。それに不満なわけではありませんし、それだけケアマネさんが抱えている介護者がかなりいるのだろうな、と推測出来ます。

政府は、なるべく在宅介護を推奨していますし、家族も出来ることならそうしてあげたいのです。でも、それには限度があります。そのラインは、介護3になったあたりでしょうか。本人が自力で動けなくなり、食事やトイレなど、ほぼ人の手を借りないと出来なくなるレベル、つまり寝たきりになったら、ですね。

ただ、それは認知症ではない高齢者の場合で、認知症だったら、予想がつかない行動を起こすこともあるので、介護度が低くても、家族の手に負えなくなる事もあります。なので、介護度と家族の介護の手間は、決して比例するわけではありません。

そうなると、ヘルパーさんに頼んだり、施設にお願いするしかないのですが、どちらも今、かなり不足しているようです。

私の地元なんかでは、次々に高齢者施設が建っていて、それだけ高齢者が利用出来るのかなと思っていたら、施設の数はあるけど、中の世話をする介護士が少ないようです。何人か、介護業の方のブログを読んでいますが、どの方もギリギリの人員で回しているようです。寧ろ、ギリギリならまだいいほうなのかもしれません。

我が家もそろそろ、外部の方にお世話になる事を考えないといけないのですが、現実を目の当たりにすると、かなり厳しいなという気がします。お金を出せば何とかなる、とも言う方もいますが、やはりお金よりも、ちゃんとした施設かどうかが1番大切だと思うんですよね。

話が大きくズレてしまいましたが、この先介護業は、ますます厳しくなるのは間違いありません。そして物流業も然り。ただ物流業界は少しずつ動いているようです。それで改善されるのかは分かりませんが、少しでも働きやすい環境になって欲しいな、と思っています。そして、頼む側も配慮したいですね。ネットで気軽に配送できるようになってから、ちゃんと届くのが当たり前、と言う感覚がありましたが、今はそうでなくても届けてくれるだけで有難い、と思うようにしています。そして、繁忙期(大型連休前など)にはなるべく控えるようにする、など、出来る事をしていきたいです。これは、私が配送業界で働き始めた影響もあります。直接配送には関わっていませんが、彼らを目の当たりにしていると、本当に大変だと思うし、それでもキビキビと働いている姿を見ていると、少しでも貢献出来るといいなと思っています。

ここまであらゆる業界で人手不足になっている、と言う事は、今の若い子達はどんな仕事に就いているんだろう、と気になります。私は色んな会社を渡り歩いていますが、これまで新卒の新入社員が入社してきた企業はごく僅か。ほとんどが、中途採用中心の、平均年齢高めの企業です。これは、主に製造業の工場で働いてきた影響もあるのかもしれません。と言う事は、工場には新卒が入ってきていない、とも言えます。

確かに、私が新卒で働き始めた頃は、高卒の多くが工場に就職していました。当時はバブル真っ盛り。ちょうど地元で工場が相次いで開業したりもして、今の子達みたいに就職難民はいなかったし、ほぼ全員が正社員として勤務していました。

ただ、今みたいな週休2日という制度が出来たばかりで、銀行や役所なども土曜勤務があった頃。確か隔週休だったような気がします。私が就職した会社も、土曜は半日出勤でした(夏季のみ土日休み)。そして、オフィス内の喫煙、セクハラパワハラは当たり前で、女性社員はいわゆる「腰掛け」と言って、結婚するまでの社会勉強?みたいな感じがありました。派遣社員はおらず、非正規の大半は主婦のパートでした。

正社員として守られていた反面、今ではあり得ない職場環境で、ほとんどの女性社員は結婚まで耐えながら作業していたのです。

それが、平成になって、バブルが弾けた後、社会は目まぐるしく変化し始めます。まずは、大幅なリストラが始まり、不必要な社員は相次いで会社を去りました。大体、今の私達世代の方々でした(それは今も同じですね)。そして、その穴埋めに正社員ではなく契約社員(準社員)や派遣社員が配属されるようになりました。そうして企業は何とか生き残りを図ったのです。

しかし、その頃から心身ともに疲弊する社員が増え始め、心を病む人も増え始めました。人が減る→仕事の負担が増える→非正規社員が増える→社員としての責任が重くのしかかる→心身ともに疲弊する、と言う、今にも通じる事態に陥る事になっていき、それは令和の現代にも繋がっていて、更に深刻になっています。そして、あらゆる業界で人手不足が叫ばれています。