九転十起女和花の気まぐれお仕事日記

前ブログ「九転び十起き」から引き続き、独身アラフィフ非正規社員の仕事にまつわるお話を中心に綴っていきます

今思うこと

最近、このブログに書くことがなくなってきました。まぁ、仕事が可もなく不可もない、淡々とした日常になっているからです。ストレスは少ないけど、変化もなく、毎日を過ごしています。と言っても、それが決して不満なわけではありません。

だからと言うわけではありませんが、ここの所思っている事を書いていきます。

私は歌舞伎とか、歴史小説が好きで、それらを嗜んでいます。と言っても、どちらも小難しい話よりは、市井の生活を描いた作品、歌舞伎では世話物、歴史小説では、商いもの(特に居酒屋や食堂系)と言ったジャンルを好んで見たり読んだりしています。

何でこれらの作品が好きなのかと、不思議に思います。今の世の中より生活が不便極まりないし、日常生活で人が斬られたり殺されたりが日常茶飯事で起こっているし、決してその時代に生まれ変わりたいと思っているわけではありません。

しかし、その時代の人々が、苦労しながらも、人間らしく泥臭く生きているからでしょうか。男女ともに逞しく、己の道を突き進んで、筋が通った人々がとてもカッコいいなと思います。

多分、現代男女が結婚しない理由の1つが、そう言う「筋の通った」相手に巡り会えないのもあるのかもしれません。例え苦労しても、その人を命懸けで守っていきたいとか、この人の為に尽くしたいとか、そこまで思える人が周りにいないのです。

令和の世は、どちらかと言うと「相手に幸せにして欲しい」とか「守って欲しい」と言う受け身姿勢の人が多いように思います。「してあげたい」より「して欲しい」。そんな人々がウジャウジャいたら、当然結婚までには至りません。

相手に尽くしたいと言う人がいないわけではありません。特に女性には、未だに相手に尽くしたいと言う人をよく見かけます。但し、その場合は大概相手はいわゆる、頼りないヒモ男のような気がします。尽くしたい、と言うより、世話を焼きたいと言うか。恋人と言うより、お母ちゃん感覚なんですよね。「俺について来い」的な男性(もう死語ですかね…)に尽くしたい古風な女性も、ほぼ絶滅している気がします。

歌舞伎や歴史小説にでてくる男性たちは、まぁ中には、多少頼りないボンボンもいますが、大概不器用だけど、筋が通って男らしい面を持っています。己よりも、人情を大切にして、曲がった事は大嫌い。善を守り、悪を救う。そんな人が多く出てきます。そう言うのを見ていると、たまらなく羨ましくなるんですよね。

一方、今の世は、特に政治家を見ていると顕著ですが、人より己。善悪も、自分にとって良いか得か損か、で判断する。変化を嫌い、保守的なくせに、新しいものを意味なく取り入れようとする。「人のために」と口で言うものの、実際は人のことなんてなーんも考えていない。

少子化対策なんて、本当に当人たちの事を鑑みているのか、不思議で仕方がありません。金さえばら撒いておきゃ文句はないだろう、と我が物顔で、税金の無駄遣いばかりしている。

こんな現代の男たちを、過去の偉人たちはどう見ているのかしら??

大河ドラマなどで、過去の武将や英雄たちをヒーローとして描くのは、その時代の人たちが人間として魅力的だからだと思います。今の世で、そこまで魅力的な男性は非常に少ない。強いて言えば大谷翔平くんあたりか?彼は偉人ではないけど、二刀流と言う前代未聞の偉業をやってのけた辺りは、その時代の人に通ずるものがあります。恐らく、相当努力して、今の位置を築いているはずですが、決して偉ぶらず、そして己の信念を曲げずに野球に取り組んでいる。彼を称賛する声が多いのは当然です。そして、世の女子の多くは、大谷翔平的な旦那やパートナーを求めている。でも世間にはそのような男は非常に少ない上に、その手の男にはちゃんとそれに見合った相手がいるのですよ。多分大谷くんも、そうだと思う。

このような人間が、今の世にどの位いるのか?多分、とても少ないと思います。特に会社の偉いさんとか、上に立つ人でこのような人徳者は、ほぼいないのではないでしょうか?

だから、従業員の給料を上げるより、内部留保を溜めようと動く。つまり、人より己、なのです。内部留保が駄目だと言ってる訳ではありません。ただ、従業員に還元した上で行って欲しいです。

従業員を大切にしない会社は、決して成長しないと思います。まずは従業員ありき。従業員のために、つまり己(会社)より人(従業員)を大切に出来る会社は、今時貴重なのかもしれません。町工場などで、そのような企業があるかもしれませんが、最近では家族経営の零細企業は敬遠されがちだと言うし、難しいですね。

それどころか、ブラックや限りなくブラックに近い会社ばかりが増えています。働き方改革など、新しい改革が出来ても、それらを享受できるのは、日本に1割しかない大企業か、堅実な中堅企業位で、あとは本当にギリギリもしくは、かなり苦しい企業ばかりだと思います。

働き方改革により、残業時間は減らされたものの、残業量は変わらない。結局、それらがサービス残業に繋がる。まずは、残業量を減らすのが先なのに、時間ばかりが減らされていく。その結果、従業員が疲弊する。なのに給料は上がらない。これが今の日本の現実です。

有給も、ちゃんと取らないと罰せられる企業がある反面、未だに取れない企業も数多くあるようです。中には、有給を、年末年始やお盆休みなどに充てる悪質な所もあるとか。その一方、従業員でも、用事もないのに、無理矢理有給を取りたくないと思ってる人が一部いるようです。本来有給は自由に取るものなのにね。

一昔前までは、労働組合が強くて、社員挙げて会社相手に闘ってた時代がありました。私が初めて働いた会社では、そのような活動が盛んでしたが、それも2〜3年ほどで、だんだんと弱体化して、今ではどうなっているのだろう??山崎豊子さんの「沈まぬ太陽」を読まれると、その辺りがよく理解できると思います。山崎さんとか池井戸潤さんは、本当に会社の闇の部分をうまく描写されていますよね。

今は円安ということもあり、日本の企業はどこも苦しいかと思いきや、海外を相手にしている企業はかなり儲けているようです。新聞に出ている年間収支でも、過去最高利益となっている企業が以外と多く、ほとんどが海外向けに機械や部品などを供給している企業でした。一方、国内メインの企業の多くが、マイナス収支。ここでも2極化が進んでいるようです。

日本の円安が劇的に上がるわけではないと思うので、この先も同じような状況が続くでしょう。そうなると、更に大きく隔たりが起こると思います。今、介護業、運送業、ホテル業、あと保育園あたりで深刻な人手不足になっているようです。これらの共通点は、人がメインの仕事。どれも人がいないと成り立ちません。ただ、どこも決して給料がいいとは言えない。だから、若い人たちも敬遠する。

今はこのあたりで収まっているけど、やがて飲食業や学校、病院、更には警察や消防と言った分野でも同じような事が起こる可能性もあります。つまり、人相手の仕事は、ことごとく人不足になると言う事です。

そうしたら、どんな会社で人が増えるかと言うと、人を相手にせずに出来る仕事、という事になります。でも、製造の仕事では常時人不足ですけどね。多分、パソコンで完結する仕事、なのでしょう。コロナ禍でテレワークが可能だった職種、と言えばいいのでしょうか。

テレワークも、コロナ禍が明けてからさすがに減ってしまったみたいですね。でも、1度テレワークの旨味を知った人々は、今更会社で働けないと、退職してテレワーク可の仕事を探しているようです。でも、何で敢えて家で仕事が出来ると分かっているのに、元に戻すのでしょうね。それも不思議なのですが。

結局皆、少しでも楽したいのです。楽を覚えると、苦労するのが馬鹿馬鹿しい。しかも、苦労しても給料が上がるわけではない。寧ろ、都合のいいように扱われてしまう。こうなると悪循環に陥って、更に事態が悪くなる。

会社も、もう少し柔軟に考えられないものなのでしょうか。人を大切にする企業なら、フルリモートは無理でも、週の半分はリモートOKとかね。それをしないばかりに、有能な人材が流出してもいいのでしょうか。

こんな時、筋の通った男気もしくは女気のある人たちが一肌脱いで、一件落着、と言った時代劇みたいな展開になって欲しいな、と思わずにはいられません。でも実際は、一肌脱ぐどころか、逆に顔色を伺ったり、取り入ったりする始末。あぁ、この先の日本はかなりヤバいどころか、共倒れ、総崩れしそうな予感しかしません。

長くなったけど、最終的には仕事の話になったので、こちらに書いて良かった。最後まで読んでくださってありがとうございます。