九転十起女和花の気まぐれお仕事日記

前ブログ「九転び十起き」から引き続き、独身アラフィフ非正規社員の仕事にまつわるお話を中心に綴っていきます

定年女子~60を過ぎて働くと言うこと

昨日図書館で、このタイトルの本を借りて読みました(著者は岸本裕紀子さん)。

ちょうど1年前に出版された本ですが、その頃はまさか今、世の中がコロナで就業情勢がここまで大きく変わるなんて考えてもみなかったでしょうね。

定年制が65歳から70歳までに引き上げられる可能性が高い今の世の中ですが、中年女性でもハードルの高い就職が、果たして60過ぎてその需要があるのか、とても気になります。

しかし、この著書に出て来るケースは、いずれも恵まれた環境下にいる方々ばかり。これはある程度予測出来ましたが、意外と独身者が多かったのには驚きです。
ただ皆さん前向きで努力されているし、どんな仕事でも引き受けて進んでやっていらっしゃる。それは強く感じました。

中高年の転職では、いかにしてプライドを捨てる事が出来るのかが大きな鍵になると思います。
それこそなりふり構わず、「どんな仕事でも引き受けます」位の気構えがないとやっていけない。
それは、経験上1番感じた事です。
最も私の場合は、すでにそんなプライド捨てていますが。

どんな女性社員でも、60歳になると一旦定年を迎える訳で、その後仕事を続けるとなると、グッとキャリアを抑えなくてはいけません。
そこで、これまで保っていたプライドを捨てる事が出来るかどうかで、その先の働き方が大きく変わってくると思います。

本当に有能な方なら、定年前からキャリアプランを立てて、それに沿った働き方を模索し始めるような気がします。
これまでの働き方は難しいので、同じ環境で、敢えて地道に働いていく事を選んだり、又は思い切ってこれまでの経験を生かして新たな道を模索したりするでしょう。
どちらを選んだとしても、事前にしっかり準備作業して、実際その頃を迎える段階になっても、地に足のついた行動を起こせる気がします。

しかしそうでなく、ただ惰性で実働年数だけ重ねてきた方が、果たして60になって、そのような働き方を維持し続けて行くことが出来るのでしょうか?
多分無理だと思います。

大手小町やガールズちゃんねるでも、よくその手の「お局様(古い?)」に対する不満が露呈されていますが、不必要に年だけを重ねて、仕事(特にな面倒なこと)は若い社員に丸投げして、人脈だけは無駄にある、つまり「働けない」中高年の社員も定年を迎えるわけです。

そのような社員の行く末は…余程強力なコネや人脈が無い限り、これまで通り働き続けるのは難しい気がします。それこそ人件費の大きな無駄になりますからね。

ただ、そう言う輩ほど、会社にしがみつくんですよ。
個人的には、このようなお局様は全てお引き取り願いたいのですが、会社って何で手元に置いておくのだろう。まぁこれは男性社員にも言えることですけどね。

最近、大手企業で希望退職奨励が増えていますが、退職を希望するのは、有能だったり、他でも潰しの効く人が多いそうです。そして、そうでない人は意地でもしがみつく。そうなると、能力の無い中高年ばかりが残ることになってしま企業もあるようですね。
何か言い方は下品だけど、「無能社員の肥溜め」化しないか不安です。多分そのような会社って、若手もやり甲斐搾取されてそうなイメージがありますね。だって、無能社員たちの尻拭いばかりしなくてはならないのですから。

この先、多分10年後には、多くの60代以上の働く女性が増えていると思われます。
その頃、私も含めてどんな働き方をしているのか気になります。
あとがきに、この先の定年女子に求められるのは、マネージメント力よりも現場力だと書いてありましたが、その通りだと思います。
60歳過ぎて、マネージメントする仕事に就けるのは、本当に能力のあるごく一部の恵まれた方や、高い専門性のある職業に就かれている方ですかね。
あとは、地道な陰日向の現場で、黙々と働くだけ。
工場、サービス業、介護業、配達員など。
いずれも頭はそんなに使わないけど、体を使う仕事です。
恐らくほとんどの人が、それらのうちのいずれかに就いている事になると思われます。

中高年になると、なるべく体の負担の軽いデスクワークに就きたいと思いがちですが、デスクワークは頭の回転の速さが必要で、臨機応変な対応力も求められます。
そうなると、かなり厳しいと思いますし、そうでなくても一般事務って真っ先にAIによる削減で人員を減らされる分野であるようですし。

なので、事務職以外で潰しの効く仕事でかつ、自分で働けそうな職種を定年前からある程度見極めておくことですね。
それこそ、過去の実績を捨てて。
思い切って今のうちにそちらに舵取りをして、早めに行動するのも手だと思います。

私はずーっと現場で働いてきたので、恐らくこの先も現場でしか働けないと思います。
ただ、働き方は考えなくてはいけないと思っています。
今は週5日フルタイムで働いていますが、60になったらさすがに無理。今でもかなり大変ですから。
でも、週5でも短時間とか、フルタイムだと週3とかならまだ出来そうかなと。
現場でも立ち仕事でない業務もありますが(検品作業など)、大半は立ち仕事で、しかも体力も使う。
そうなると、程々に働くしかないのです。

この著書の冒頭に、工場で働く84歳の女性のケースが書いてありました。
週5のフルタイムで、工場の作業(座り仕事)をしていて、それだけでも凄いと思うのに、時に20キロ近い製品を運ぶこともあると聞いて驚き。しかも人に頼まず、自ら工夫して持ち運びしている様子。
もう頭が下がります。
まさに私の理想なのですが、果たして体力が持つかどうか。
今でも、腰痛を起こさないように、恐る恐る荷物を運ぶのがやっとです💧

なので、可能なら58歳位になったら、1度その時点で働き方を見直して、方向転換するのもアリかもしれないし、そのまま留まるのもアリかもしれません。
その前に、そこまで働けるかも分からないのですが。

あとは、介護との兼ね合いですよね。この著書の多くの方が、介護と両立をしていたのが印象的でした。
私の場合は、定年を待たずにそれを迎える可能性が高いのですが、フルタイムでは難しいかもしれないけど、両立は決して不可能ではないと少し勇気が出ました。

50歳を過ぎて、そろそろ定年後の事を考えなくちゃと思ってたり、色んなケースを参考にしたい場合は、是非読んでみてはいかがでしょうか。