九転十起女和花の気まぐれお仕事日記

前ブログ「九転び十起き」から引き続き、独身アラフィフ非正規社員の仕事にまつわるお話を中心に綴っていきます

人を大切にしない会社は伸びない

今年も残すところあと1ヶ月近くとなりました。
ここに来て、またコロナによる時短要請が増えてきているようです。
とにかく今年は、コロナに振り回されっぱなしの1年になってしまいましたね。

今、GoToトラベルやイートと、一定の企業を支援する事業が行われていますが、支援して欲しいのは、何も旅行業や飲食業ばかりではありません。

私の働いている製造業も、かなり苦しいです。
なのでGoToで助けて欲しい、と切に思います。
きっとこのように考えている人はかなりいると思います。
そして、一部の企業(コロナ需要が増えている所)以外は皆、経営が思わしくないのです。
なのに、旅行業、飲食業ばかり支援されて羨ましいな、と。

皆自分のことしか、或いは自分とそれに関わることしか関心がなく、あとはどうなってもいい。
最近、そのように考える人が増えているように思います。
政治家なんてまさにその典型ですよね。
自分たちが世の中の景気に左右されないので、痛みが分からない。それどころか、景気を圧迫させるような事ばかりする。
そして、肝心なことは後回しにして、事態を悪化させる。

それが一般にも広がってきています。
企業も、社員に還元せずに、己の会社の保身だけを守る。
なので、内部留保ばかりが潤って、社員は苦しいまま。
或いは、派遣社員等の非正規社員をどんどん増やして、少しでも人件費を抑える。
これでは、社員はただの捨て駒でしかありません。
安い賃金で奴隷のように働かせ、その報酬は雀の涙。
その傍ら、会社は浮かせた費用を自らの懐に入れて溜め込む。

確かに会社にとっては、それが生き残るための1つの方法なのかもしれません。
しかし、働く社員を蔑ろにしているようでは、とても企業として生き残れないと思うのです。
きっとどこかでボロが出るし、下手すると(優秀な)社員が離れていく事態になってしまいます。

プロ野球の契約更改の時期がやって来ましたが、中日ドラゴンズの選手たちは相次いで保留しているようです。
ドラゴンズは、今年久々にAクラス入りしました。昨年、一部の選手が、Aクラス入りしたら年俸を上げるとチームから言われたそうです。

しかし、蓋を開けてみると、そのような上積みはなかったそうです。
球団はコロナによる試合数の減少などを理由に、上げ幅を抑えたようですが、選手としては「話が違う」と言いたくなりますよね。

多分、その言葉を信じて活躍して、Aクラス入りに貢献したのだと思われるのです。しかし、思うように上がらないと、こんなもんかと翌年以降のモチベーションが下がる可能性もあります。

球団の事情もあるので、そんな簡単に上げる事が出来ないのは分かります。
でも、せめて選手たちに、少しでも形にする事で、来期以降のモチベーションに繋がると思うのです。
だから、頑なに上げないと突っぱねずに、少しでも選手たちの気持ちに沿って、柔軟に対応しなくてはいけません。上げることが出来ないのなら、誠意を持って納得のいく説明をする。ただ一方的に球団の都合で上げないと言うだけでは、何の説得力もありません。
あまりにも揉めると、選手たちに不信感が芽生える事になります。
そうなると困るのは球団ですから。

このように、選手(社員)を大切にしない企業は、良い社員が育たないと思うのです。
プロ野球でも、ソフトバンクがいい例ですよね。
ソフトバンクは、資金には恵まれていますが、それに甘んじず、多くの育成選手を一流に育てています。
優勝に貢献した千賀投手や甲斐選手、周東選手らはいずれも育成出身からレギュラーをつかみ取りました。

このように、育成に力を入れているチームだと、選手のモチベーションも上がりますし、競争力も強化されて、より強いチームが築ける訳です。
FAの補強ばかりに頼って、育成を怠っている巨人との大きな違いが、日本シリーズでも顕著に出てましたよね。

ドラゴンズは、有望な若手が多くいますし、今年は中堅どころの選手たちが多く活躍しました。
この先彼らを生かしたいのであれば、球団は選手ひとりひとりに対して、誠意を持った対応をするべきです。
そして活躍した選手たちには、きちんと意思を伝えて、納得いくまで闘って欲しいです。最終的には、全選手がスッキリ契約して欲しいけど…どうかな??

プロ野球と言う特殊な例をだしてしまいましたが、一般企業も同じ事が言えます。
人を大切にしない企業は、伸びません。

会社の保身だけを考えて、報酬は社員に還元せず、労働だけは当たり前に要求する。その為、ブラックやそれに近いグレー企業が増えている。
コロナ禍でそれが顕著になった気がします。

もしコロナが落ちついたら、これらの会社はどうなるのか。
しぶとく生き残るのか、それとも淘汰されるのか。
今、潰れそうな企業がかなり多いようです。
もちろんコロナの影響もありますが、元々経営基盤が危うかった所にコロナが追い打ちを掛けた所もあるようです。
今それはどの分野でも起こり得る事態になっています。

多分、来年以降にそれが大きく現れるのではないでしょうか。
雇用助成調整金で首の皮一枚で繋がっている企業は結構多いと思うのですが。
そうなると、失業者も大幅に増えます。
希望退職制度を導入している大企業も増えています。
それらが今は辛うじて抑えられているようですが、来年の年度末になると、どのようになっているのかとても気になります。

コロナの猛威は、留まる気配がありません。
もう、個人の問題ではなく、国や自治体全体で解決しなくてはならないレベルです。
こちらも、この先気になります。

でも、経済活動は止めなくてもいいと思います。止めると本当に危険な事態になります。
正しく恐れて、余計な情報に惑わされず、責任を持って行動する。
今の所はそれしかありません。