本来なら、来週の水曜から始まる予定だった、ドラマ｢ハケンの品格｣。
それが、コロナウイルスの影響で開始が延期になりました。
このドラマ、2007年に放映されていて、私も観ていましたが、結構面白かったし、当時の派遣会社のリアルさが感じられたドラマだったような気がします。
記憶が定かなら、続編が確か2009年に予定されていたんですよね。
しかし、2008年にリーマンショックの影響で大規模な派遣切りが行われた影響で、ドラマの製作を断念したんですよね、確か。
そして今年。
満を持して放映されるはずが、今度はコロナの影響で延期に。
そして、巷ではまた派遣切りが増えている中、｢放映していいのか｣と言う声もあるようです。
先月末あたりから、チラホラと耳にするようになった｢派遣切り｣。
それが今月に入ってからも勢いが留まることなく、行われているようです。
不景気になると、派遣社員の脆さを思い知らされますね。
奇しくも私は、リーマン時も現在も、派遣社員として働いています。
派遣として働いたのは、この2回きりなので、何てタイミングなのかしらと。
そして、リーマン時にはもろにその影響を受けました。
つまり、派遣切りに遭った1人です。
そして、今回もそれに秘かに怯えています。
今は比較的仕事が回っていますが、もし仕事量が減ったら、まず切られるのは自分だと思っています。今の職場には、派遣は私1人だからです。
先輩社員さんの話では、リーマン時でも、そんなに多くの派遣切りは行われなかったとの事ですが、何人か切られたようですし(会社全体には多くの派遣が働いています)、決して他人事ではありません。
絶対大丈夫と言う保障はどこにもありません。正直不安です。
正社員の人に多いのですが、派遣で働いていると言うと、不景気になったら真っ先に切られるのに、何で敢えて派遣で働いているのか理解出来ないと。
確かに仰ることはごもっともです。
でも、ぶっちゃけ、特に40歳を過ぎると、正社員で採用されるのは、ほぼほぼブラック企業など訳ありなのです(特に地方では)。
そうなると、派遣やパートなどで探すしかないんですよ。
恐らく、派遣の人の多くは、そう言う不安やリスクを背負って働いていると思います。私もそうです。
それでも、働かないといけないのですから。決して綺麗事では済まされません。
｢ハケンの品格｣の大前春子のような働き方の出来るスーパー派遣なんて、現実にはそうそういません。確か、｢ドクターX｣の大門未知子も派遣でしたよね(違っていたらごめんなさい)。
実際の派遣社員は、常にリスクと背中合わせなのを覚悟して、それでも敢えて派遣として働いているのです。
中には腰掛けとかお気楽に働いている人もいるかもしれないけど、ほとんどは真面目に働いている筈です。
なのに、気楽だとか簡単に言って欲しくない。
正社員の人は、安定は保障されているけど、だからと言ってそれ相応の働き方が出来ているかと言うと、そう言えない人もいますよね。最近は、正社員でも以前ほどは安定されていないようですし。多くの企業で早期退職を実施しているのが何よりの証拠ですから。
確かに安定を保障されているのは、羨ましいですよ。
でも、それ故疲弊している人が多いのも事実です。
仕事の安定と引き換えに、心の安定を失ってる気がするのです。
それを見ていると、正社員と言うのも決していいとは思えないのです。
しかも、責任感のある人や面倒見の良い人程、負担が大きい気がするんですよね。
派遣だと、そこまで疲弊はしません。社員の尻拭い的な事をする時もあるけど、基本的には自分の仕事を黙々とこなしていればいいので。
正社員だと、自分の仕事を後回しにしてまで、他人のフォローをしなくてはならない場合もありますし、面倒な事を押し付けられたりもありますからね。
マイペースで黙々と仕事をしたい私には、とても正社員で働く事は出来ません。間違いなく体か心を壊します(ヘタすれば両方)。
派遣は不安定だけれども、精神的プレッシャーやストレスは正社員に比べたらまだ少ないと思います。
だから、敢えて派遣という働き方を選んでいるのかもしれません。
多分今の会社から契約を打ち切られる事になっても、また派遣で働くことになると思います。
と言うか、派遣でしか働けないかも。今のような職種(ピッキング)は、ほとんどが派遣ですしね。
そんな私に、今の｢ハケンの品格｣はどのように感じるのかな。
大前春子は、そして周りの人たちはどのように変化しているのかな。13年の間に、かなり時代は変化しているので、その辺りをどう描いているのか。
楽しみなようで、少し怖い。
ドラマに共感できるのか、所詮ドラマの中の世界なのか。
いつから始まるかは分かりませんが、無事に始まるのを待ちたいです。
派遣の皆さん、今は何かと不安定な時期ではありますが、負けずに乗り越えられると信じていきましょう。エイエイオー✊
